表参道ヒルズの裏にあるギャラリー「MASAHIRO MAKI GALLERY」で開催されているMungo Thomson(マンゴ・トムソン)というアーティストの「Rods and Cones」を見に行きました。マンゴ・トムソンは、ロサンゼルスを拠点に活動するアーティストで日本での個展は初だそうです。
タイトルの「Rods and Cones」とは目の網膜にある視細胞の桿体細胞と錐体細胞のことで、ざっくりいうと、桿体細胞は明るさの識別で錐体細胞は色の識別という役割をはたしています。今回の展示は、このタイトルにもなっている「Rods and Cones」シリーズ数点と、「TIME」シリーズといわれる、雑誌「TIME」を基にした映像と鏡の作品が展示されていました。
メインの「Rods and Cones」は、キャンバスにCMYKのドットが描かれている作品で、肉眼では何が描かれているのかほとんどわかりません。いわばインクの印刷を超拡大したような状態。(下写真では画面サイズに縮小されているのでぼんやりと輪郭が浮かんでいるが、肉眼でこの距離だともっとドット模様のみに見える。)
それが、少し離れてスマホなどで写すと割とはっきりと見える。そんな作品でした。ちなみにプリントかと思いきや、ステンシルで(一個ずつ?)描いてあるそうです。
一方の「TIME」シリーズは過去の「TIME」誌の表紙が次々と映し出される映像と、ソファーに座って「TIME」の表紙の枠の鏡に映った自分を撮影できる作品がありましたが、よくわかりませんでした。このあたり、現代アートにありがちな、何の説明も書いていない(受付にパンフレット的なものがあったようですが)ので、もう少し来場者に親切にしてもいいのではないかなと思いました。
下記サイトの作者のインタビュー記事で制作意図のようなことが書いてあります。(英語)
Mungo Thomsonの「Rods and Cones」は6月29日(土)まで開催しています。入場無料なので近くに寄った際はぜひどうぞ。
イベント概要
Mungo Thomson (マンゴ・トムソン)「Rods and Cones」
MASAHIRO MAKI GALLERY(東京都渋谷区神宮前4-11-11)
2019年5月24日(金)~6月29日(土)
11:30~19:00
休館日:日曜・月曜
https://www.makigallery.com/exhibitions/1006/
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